デザイン思考で行こう!

Life will find a way, we'll find a way technology lives.

アップルが発表したばかりのHomePodや、アマゾンのEchoやグーグルのHomeというマイク付きのスピーカーが、米国で大きな話題になっています。音声データを分析する米国のベンチャー企業、ボイスラボ(VoiceLabs)の調査レポートは、スマートスピーカーと呼ばれるそれらの製品は、2015年に170万台、2016年に650万台が出荷され、今年は2450万台が販売されるだろうと予想しています。また、コムスコア(comScore)が3月に公開した調査資料によると、米国のインターネットに繋がった家庭の8%にスマートスピーカーがあり、その9割はアマゾンのEchoシリーズだそうです。

ラインやマイクロソフトも同様の製品の発売を計画しています。このように、各社がこぞってスマートスピーカーを発売するのはなぜでしょうか。

ポスト・スマホのAIプラットフォームの覇者は誰か? →(Wedge Infinity)
  1. ポスト・スマホのプラットフォームの前哨戦
  2. スマートスピーカーの現状
  3. 本命はパーソナル・アシスタント
  4. 勝者は誰か?

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人間はコンピュータを持たずに雲の中の音声アシスタントと会話し、その命令や質問に従って、音声アシスタントはインターネットに繋がった様々な機器(IoT)から情報を収集したり、それらに指示を与えたりする。すべてのものにコンピュータやAIが組み込まれて、コンピュータという形は見えなくなる。

ゲームをしたり写真を撮ったりといった用途や、ユーザーの質問に応えて地図などの画像や映像を表示するために、ディスプレイやカメラなどの周辺機器を備えたスマホという形のコンピュータが不要になることはないと思うかもしれません。しかし、それは「スマホありき」という固定概念です。InstagramやLINEなどのように「スマホありき」で誕生した新しいサービスだけでなく、Facebookなどのパソコン向けに開発された多くのサービスも、現在はスマホに最適化(モバイルファースト)されているのです。発想を変えて、「音声アシスタントとの自然な会話」という新しいコンピューティングを前提とした、これまでにないサービスの可能性に目を向けるべきでしょう。

コンピュータが消える日 →(Wedge Infinity)


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5月8日の産経ニュース(デジタル)は「日本の電機大手がAIに本腰 課題は人材不足 技術者獲得競争過熱」と報じました。「フェイスブックやグーグルに勝つつもりで臨む」といった勇ましい言葉も紹介されていますが、各社のIR資料などを見ても、AIで勝つためのこれといった戦略は示されていないようです。 まさにAIへAIへと草木もなびいていますが、遅ればせの「日本の電機大手」に残された金脈はどこにあるのでしょうか。 
  • データを認識し予測や分類を行うAI
  • ディープラーニングは三度目の正直 
  • 金脈は行動のディープラーニング
  • ディープラーニングが世界を飲み込む
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Wedge Infinityに寄稿したコラム「AIとデザイン思考でパナソニックは蘇るか? 」は、NEWSPICKSで取り上げられ、GW期間中にも関わらず(GWだったから?)多くのコメントをいただきました(コメントはこちら)。

その多くは(当然ながら)コラムの内容というよりは、「AIやIoTでイノベーションに取り組む」「デザイン思考を適用する」「AI技術者を大量に採用する」といったパナソニックの取り組みに対するコメントでした。日本を代表する大手製造業のイノベーションに対する期待と疑いが大きいことがうかがえました。

また、デザイン思考に対する関心も高いようでいくつかのご指摘がありましたので、ちょっと補足しておこうと思います。(ここで補足してもNEWSPICKSのユーザーさんには届かないとは思いますが ^^;)。以下、引用はコラムからです。
デザイン思考はニーズを起点にしています。IDEO社のコンサルティングのプロセスは、「現実の生活における人々を観察し、提供されている製品やサービスでは満たされていない潜在ニーズがどこにあるかを探し出す」というステップから始まります。このステップでは、ユーザーのエクスペリエンスに注目します。そして、発見した問題や潜在ニーズを解決したり満たしたりすることができる、技術的に実現可能なプロダクトをデザインします。
ニーズ起点から、顧客中心で取り組もうというのがデザイン思考です。そしてその考え方はデザイナーの世界から提案され、米国の大学やデザイン学校の先進的なカリキュラムとなっていますが、まだ設計工学(デザイン・エンジニアリング)の世界には浸透していないようです。そのため、デザイン思考はデザイナーによって語られ用いられ、 デザイナーが顧客領域に関与できるサービス産業やウェブ・サービスなどの分野でインクリメンタルな成果物を生むにとどまっているようです。

IDEOのティム・ブラウンは、デザイン思考を「採り得る事業戦略によって顧客価値と市場機会に転換することができ、かつ技術的に実現可能な製品やサービスを、デザイナーの感性と手法を用いて人々のニーズに調和させる専門分野である」と定義しています。

IDEOはデザイン・コンサルティングファーム(会社)で、多くのクライアントは大企業であり、その経営層からの経営戦略に関わる案件を手掛けています。IDEOにおいては、インダスリアルデザイナーだけでなく、エンジニアあるいはそれ以外を専門とする人も含めてメンバーのすべてが、この「デザイナーの感性と手法」を備えているということでしょう。心理学、建築学、経営学、言語学、生物学といった分野のバックグランドをもつメンバーも多いそうです。
ノーマンは「ラディカル(不連続)な技術革新がなければ、イノベーションを起こすことはできない」と言っています。デザイン思考のアプローチ、本当の問題を特定してからその解決策を考えるというアプローチでは、プロダクトの機能や仕様の改善にしか結びつかないというのです。
私も「ニーズ起点のデザイン思考ではラディカルなイノベーションは生まれない」と思います。しかし、「シーズとニーズを調和させる」ために、デザイン思考のプロセスや考え方は非常に有効だとも考えています。

パナソニックはAI技術者を1000人規模に拡大すると言っていますが、デザイン思考を経営や社内に広げ、それを応用してAIやIoTといったシーズ起点でのイノベーションを推進できる人材にも多くの投資が必要でしょう。ぜひ、そのような人材が日本で育って欲しいと思います。

ただ、デジタルカメラなど、3つの事業部を解体して人員を減らすことなどが計画されています。パナソニック全体がBtoBに大きく舵を切っている中で、デザイン思考をどこで生かすのかという疑問は感じます。コンシューマ向けのデジタルカメラの再発明などは、ぜひデザイン思考とAIでチャレンジして欲しい分野なのですが。

(ご参考:2016年2月のコラム)スマホの呪縛に陥ったパナソニックのデジカメ


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パナソニックは4月19日のプレス向けの研究開発戦略説明会で、「さらなるイノベーション推進に向けて、今後の成長エンジンとなる新事業モデルの仮説を自ら構築し、リソースを集めて挑戦する仕組みと体制を本社主導で整備する」との発表を行いました。そこで、4月1日に新設されたビジネスイノベーション本部は、次のようなミッションを持つとの説明がありました。
  • 「モノ売り」から脱却し、サービス中心の事業創出を推進
  • 既存に対する破壊的技術になり得る、IoT技術に基づく事業創出を推進
  • 加えて、人工知能(AI)技術などの破壊的技術で事業創出を推進・支援 
また、3月25日の日本経済新聞は「パナソニックは不採算の6事業を対象に一段のリストラに踏み切る」と報じました。デジタルカメラなど、3つの事業部を解体して人員を減らすことなどが計画されています。これまでにもプラズマテレビやプラズマパネルから撤退し、鉛蓄電池などの事業を売却するなどのリストラを断行してきましたが、今回が赤字事業の最終処理だとのことでした。

大規模なリストラによって経営の健全化は進んでいるようですが、まだ新たな収益源の育成に向けた戦略は見えません。5年以内に人工知能(AI)領域の技術者を1,000人規模にまで増強してサービス中心の新しい事業を創出するという「意思」が示され、ビジネスイノベーション本部という「箱」はつくられましたが、それは「戦略」にはなっていません。しかし、新たな本部の副本部長に就任した元SAPジャパンの馬場渉氏が説明会で話した「ユーザーエクスペリエンスとデザインシンキングをパナソニック全社に適用する」という言葉には注目させられました。  
 
AIとデザイン思考でパナソニックは蘇るか?(Wedge Infinity)


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