ソニーのエレキの黒字化は、株主や世間の批判に晒されながら、多くの従業員に大きな痛みを強いたリストラやコスト削減によって成し遂げられた。今更、そこに自由闊達などという無駄を持ち込みたくないというのは経営の本音だろう。それはソニーのアクセラレーション・プログラム(SAP)などの別枠の取り組みでお茶を濁しておいて、既存の製品事業ではコストダウンと効率化に邁進し、製品も高機能や高画質や高音質といった、無難そうで理解しやすい機能改善を続ける。しかしそれだけでは、すでに成長が止まった市場を再び活性化するどころか、黒字を維持して行くことすら難しいだろう。
シリコンバレーのベンチャーキャピタル、Yコンビネータの共同創業者のポール・グレアムは、良いアイデアは最初バカげたものに見えると言っている。新しいプロダクトを生み出した人は、他の人が気づいていない問題に気づき、自分がほんとうに欲しいと思うものを自分でつくった。ほとんどの人がその価値を認識していないアイデアこそが最高だと。
ソニーのクラウドファンディング(First Flight)のサイトに掲示されている製品を見ると、バカげたものに見えるものはない。スマホで開けるドアの鍵やバンドに活動量計の付いた腕時計など、すでに似た機能を持つ多くの製品があったり、文字盤の模様が変わる時計や複数の機器の操作ボタンをカスタマイズできるリモコンなど、すぐに飽きてしまいそうなものなど、それらは「他の人が気づいていない問題」を解決しようとするものでもないように思う。
Wedge Infinityに寄稿しました
シリコンバレーのベンチャーキャピタル、Yコンビネータの共同創業者のポール・グレアムは、良いアイデアは最初バカげたものに見えると言っている。新しいプロダクトを生み出した人は、他の人が気づいていない問題に気づき、自分がほんとうに欲しいと思うものを自分でつくった。ほとんどの人がその価値を認識していないアイデアこそが最高だと。
ソニーのクラウドファンディング(First Flight)のサイトに掲示されている製品を見ると、バカげたものに見えるものはない。スマホで開けるドアの鍵やバンドに活動量計の付いた腕時計など、すでに似た機能を持つ多くの製品があったり、文字盤の模様が変わる時計や複数の機器の操作ボタンをカスタマイズできるリモコンなど、すぐに飽きてしまいそうなものなど、それらは「他の人が気づいていない問題」を解決しようとするものでもないように思う。
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