2月2日にSnapchatを運営する米国Snap社(昨年の9月にSnapchatから社名変更)が、ニューヨーク証券取引所にIPO(株式の上場)を申請しました。その申請書類の表紙には「Snap社はカメラの会社です。私たちはカメラを再発明することによって、人々の生活やコミュニケーションの手段をより良いものにできると信じています。私たちの製品は人々が自己表現し、瞬間を生き、世界を知り、共に楽しむことを支援します」という感じのことが書かれています。
もちろんSnap社は(いわゆる)カメラの会社ではありません。昨年、サングラス型のビデオカメラSpectaclesを発売しましたが、それを指してハードウェアの会社だと言っているわけでもないでしょう。
Snap社が再発明するカメラとはハードウェアではなく、Snapchatという「すぐに消える写真や動画」でコミュニケーションを楽しむための新しい手段を意味しています。それによって、人々の生活やコミュニケーションの手段をより良いものにすると言っているのです。そのためにスマートフォン(のカメラ)では不十分ならば、Spectaclesのような独自のハードウェアを提供することもあるでしょう。しかし、それはSnapchatというソフトウェアがあってのハードウェアです。このように「カメラの再発明」は、ソフトウェア・ファーストで考えなければなりません。