PerceptIn社のDragonFlyテクノロジーによる自律走行車の構築について説明します。

一般的に、自動運転にはLiDARなど、非常に高価で消費電力の大きいセンシングとコンピューティングのハードウェアが必要ですが、DragonFlyテクノロジーによって、小型の低速車両やロボットなどの自律走行を安価に実現することができます。
DragonFly Pod

モジュラーデザイン


下の図に示すように、いくつかの簡単なモジュールを組み合わせることによって簡単に自律走行車を構築することができます。基本モジュールは、センチメートル単位のローカライゼーション(現在位置の特定)ためのGNSS受信機を含みます。
  • イメージのシーケンスを解析して車両の位置と向きを決定するビジュアル・オドメトリと物体認識のためのコンピュータビジョンモジュール
  • どの経路を走行したら最も安全かなどをリアルタイムに算出し、実際の走行ルートに反映させていくためのプランニング・コントロールモジュール
  • 中距離の障害物検知用レーダー
  • 近距離の障害物を検出するためのソナー
これらは、CANバスによって統合されて車両と接続されます。
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DragonFlyコンピュータビジョン

DragonFlyコンピュータビジョンは、自律走行車のための視覚的な物体認識とリアルタイムのローカライゼーション作業のために設計されたPerceptInのコアセンサモジュールです。
  1. ハードウェア同期の4つのグローバルシャッターカメラ(720P)と内蔵慣性計測ユニット(IMU)
  2. RTK GPSデータを取得するためのインターフェース
  3. プログラマブルNVIDIA Jetson SoM
  4. 高度なVIOと視覚的な物体認識パッケージ
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77GHz帯ミリ波レーダ

77GHz帯ミリ波レーダが中距離の障害物を検知すると、プランニング・コントロールモジュールが走行ルートを決定します。
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ソナー 

ソナーが近距離の障害物を検出すると、事故の危険性を最小限にするために、直接シャーシ(車両本体)に停止の信号を送ります。
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RTK-GNSS

リアルタイムキネマティック(RTK)GNSSは、センチメートル単位の精度を達成することができます。

カーナビなどで利用される単独測位では数十メートルの誤差が生じることがあり、それは低速で走行する車両やロボットにとっては非常に大きな誤差になります。

RTK-GNSSは、位置のわかっている基地局(Base Station)の位置情報を使い、電波の位相差を利用して誤差を数センチメートルに抑えることができます。ひとつの基地局は、およそ10kmの半径の範囲をカバーします。PerceptInは、地域ごとに設置するRTK-GNSS基地局モジュールと、基地局から車両へ送る信号を仲介するクラウドサービスも提供します。
RTK-GNSS
また、GNSS信号がブロックされたときは、その時間とコンピュータビジョンモジュールによるビジュアル・オドメトリの情報から、ローカライゼーションの信頼性と堅牢性を保つことができます。これはPerceptInの独自のセンサー融合技術です。

GNSS
地図について

一般的な自律走行車システムでは、地図システムが道路や車線の情報を提供します。現在、完全自律走行車(WaymoやUberの自律走行車など)は高精細3Dマップを使用しています。このような高精度の地図は非常に複雑で、車線や道路だけでなく、現実世界における3Dランドマークの意味や位置を表すために1兆バイトものデータを含んでいます(*)。高精細度のマップは構築や維持に多大な費用がかかります。

PerceptInのマッピング技術は、車線のトポロジーを表すグラフベースのデータ構造、およびRTK GNSS受信機とJOSMツールチェーンを使用して、OpenStreetMapなどの既存のデジタルマップを拡張し、DragonFlyテクノロジーを搭載した小型の低速車両やロボットの自律走行の対象地域ごとの非常に軽量な地図を構築します。

さまざまな自律走行アプリケーションの構築
 
DragonFlyテクノロジーは、さまざまな分野での自律走行を可能にします。それは農業機械、産業車両、探査車、下のビデオのような宣伝カー、または他の野心的なアイデアである可能性があります。私たちと一緒に、自律走行やロボット技術を民主化しましょう! 

ご相談やお問い合わせは、contact に @ と ibornb.red をつけたアドレスまでメールでお寄せください。

 

(*) Jiao, J., 2018, July. Machine Learning Assisted High-Definition Map Creation. In 2018 IEEE 42nd Annual Computer Software and Applications Conference (COMPSAC)